世田谷美術館で開催中の『エリック・カール展』へ

 世田谷美術館で開催中の『エリック・カール展』を訪ねました。エリック・カールさんは『はらぺこあおむし』の作者として知られる、1929年ニューヨーク生まれのアメリカの絵本作家です。

 

 ニューヨーク生まれといってもご両親はドイツの方で、エリックさんご本人も6歳からはご家族とともにドイツに移住して、青年期までを過ごされたそうです。

 

 そのドイツでの青少年時代、フランツ・マルクやアンリ・マティスらの作品に触れたことが、彼の色彩表現の背景になっていることなども、展覧会において紹介されていました。また、本作りにおいては日本の独特にして高度な印刷技術が彼の創作を支えていたことがきっかけで、日本と深い関わりをもつようになったことなども。(今回の展示期間中にも来日されていましたね)

 

  現在も出版され書店に並ぶ、本として印刷された作品ももちろん美しいものですが、あらためて美術館において作品として鑑賞することで、豊かな色彩と絶妙な構図、それらをつなぐ物語がよりリアルに感じられる素晴らしい体験となりました。

 

 アーティストとしての彼、デザイナーとしての彼、また一人の人間としてのエリック・カールに触れることのできる展示ではないでしょうか。

 

世田谷美術館での『エリック・カール展』
世田谷美術館での『エリック・カール展』

 ところで、エリック・カールさんは著名な絵本作家ということもあり、たいへん多くのお子様連れの来場者のいられる展示でした。

 

 壁面にはとりどりの色彩が踊る空間の、広い床のそこここで、おもいおもいに振る舞う小さな人びとを見るのもまた、ほほえましく愉快なひととき。

 

 展示は、世田谷美術館で7月2日(日)までです。