食欲の秋へ、煤竹の箸を削る

 はやくも9月は最後の週、ようやく秋らしい日和となりました。どちらかというと小食の私も(食べるときには食べるのですが、いけないと知りつつも食事をパスすることがままあり)、普段よりは食欲が増してくる、こうした季節の作用は不思議なものです。

 

 煤竹の箸置きを作っているなかで、煤竹の箸も作る気持ちになり、適した材料が少しだけ手元にありますので、かなり少なめにはなりますが削りはじめました。


箸に適した肉厚で真っ直ぐな煤竹は貴重
箸に適した肉厚で真っ直ぐな煤竹は貴重

 煤竹を割っておおまかに削り、箸として使えそうな部分を選んだところから、順に削りはじめています。今月末までの数日で削り終え、来月の前半で拭き漆を重ねて仕上げてゆく予定です。

 

 箸を削るためには、肉厚で真っ直ぐな竹が必要なのですが、そうした竹は新しい竹であっても数が少なくて、まして百数十年を経た古材の煤竹ともなるとごく僅かな量しか得られません。また、素材の価格もたいへん高価です。

 

 ときどき展示の際に、刺身でいえばトロのような気持ちで少しずつ並べています。今年は展示をせずに過ごしているために、煤竹の箸も削る機会がありませんでしたが、やはり秋になると少しは削っておきたい気持ちになります。

 

 そのようなわけで、半月ほどのちには何膳かの箸が仕上がると思います。またこのブログで進捗状況を掲載してゆきますので、ご興味のある方は気にしていただければと思います。