削りかけの竹箸と編みかけの竹籠

 煤竹の箸を、久しぶりに削っていますと昨日書きました。その工程はというと、はじめに竹を選んで大まかに一膳ずつ下拵えをしておき、そこから一日に二膳か三膳、八割くらいの姿まで削ります。

 

 ある程度の数が揃ったところで、仕上げの二割を削り上げて一段落。つぎに全体を磨いて、こんどは拭き漆の工程に入ります。一日に一回、漆を塗っては拭き取り、薄く残った漆が硬化するのを待ちます。翌日以降にまた一回と、漆を塗っては拭き取りの繰り返し。箸の場合にはこの工程に半月ほどを費やすことになります。


削りかけの煤竹箸と編みかけの竹籠
煤竹箸と竹の籠、いずれも途中

 箸や菓子切り、茶杓などの削りの仕事と並行して、私は籠も作っています。その籠作りにおいても、デザインや材料の竹ひご作りから、編み、縁を作ったりという仕上げの工程や、染色、拭き漆など、幾つかの籠の複数の工程を同時進行で作って行くことになります。

 

 ひとつの仕事に集中して、一貫して進める機会は少ないもので、複数同時進行になりますので、作りかけのものが並んで、無言のプレッシャーを与えてくる状況がつづきます。精神衛生上あまりよい環境とは言えません。

 

 削りかけ、編みかけ、やりかけの仕事を、10月は少しでも完成してゆきたいところです。