春。花姿、三態

 

 暖かな立春から一転して、ぐっと冷え込む一日になりました。

 

 気温が下がると、すぐそこまでの用事に出かけることすら途端に億劫になります。道々の土に根を張った自然の草花を眺めるよりも、花瓶に挿した花に、より愛着をおぼえるように。気候と気持ちとは、自然と連動するもののようです。

 

 香りを求めて招いたスイートピーを、まじまじと眺めます。


スイートピーの輪郭と明暗
スイートピーの輪郭と明暗

光に包まれるスイートピー
光に包まれるスイートピー

スイートピー。保管した竹を背景に
スイートピー。保管した竹を背景に

 スイートピーの花の姿は、いかにも洋花という感じがして、どことなく人工的にも感じられて、正直に言えば、それほど好みの姿形ではありません。

 

 けれども、この花がマメ科の植物であると聞くと、今度はいかにもマメ科らしい輪郭であるなあと認識はあらたまり、一転して好ましく思えてくるのです。

 

 マメ科と聞くと好感を覚える、そのメカニズムも謎であり、我ながら不思議なものですが、なぜだかそう感じるのだから仕方がありません。

 

 一輪の同じ花も、置く場所によって見え方は変わり、聞いた話によってもまた見方が変わります。

 

 ついこのあいだまで、ほとんど雨のふらず、ひたすらに晴れて乾ききっていた東京も、立春を境に曇り空が目立ってきたようです。まだまだ寒い季節はつづきますが、だんだんと春になるようです。