冬がゆくことを木々は知らせる

 

 きょうの東京は冷たい雨の日でした。東から西へ雲の後ろを通り過ぎた太陽は、ちょうど西の地平へ沈む前に、少しだけ顔を出して、濡れた路上を輝かせました。


枝に残った枯葉を振り落とすような、新芽のきざし
枝に残った枯葉を振り落とすような、新芽のきざし

 ちょっとまえまでの季節では、午後になって少し過ごすと、もう日が傾いている、そんな気のみじかい太陽の動き。

 

 それが二月になると、あれ?まだ明るいぞ、まだ暮れないぞ。ずいぶん日が長くなったものです。一日が長くなれば、太陽も少しは休憩をしたいというわけで、雲の出番が増えてきます。

 

 こうしてだんだんと、冬はむこうへ過ぎてゆき、春がやってくるのでしょう。落葉した樹木の梢の、細い枝の姿も、肉眼でつぶさに観察できるわけでもないのに、なんとなく形が変わって来たように思われます。

 

 冬の木々が、何もしていない、動いていないように見えて、片時も休むことなく次の季節へ進む様子には、いつも驚かされる春のはじまりです。