淡交社の茶道雑誌『なごみ』掲載のお知らせ ~ 9月号特集「茶杓の美しさとは」~

 

 本日8月28日発売の茶道雑誌、淡交社の『なごみ』2018年9月号の茶杓特集に作家として掲載いただきましたのでお知らせいたします。

 

 今号の特集は「茶杓の美しさとは」。茶道雑誌においても稀な茶杓の大特集号、茶杓に関わる人々がつぎつぎに登場する充実した内容の一冊です。そのなかで茶杓の銘についての鼎談をさせていただきました。

 

(*下記、左ページの煤竹の茶杓が私の削った茶杓です)


淡交社『なごみ』2018年9月号特集「茶杓の美しさとは」
淡交社『なごみ』2018年9月号特集「茶杓の美しさとは」

 鼎談のテーマは「あの人の『銘』解釈」ということで、私の削った新作茶杓を間にして、若手の茶人、歌人の方と私との三人であれこれと語り合う6ページの記事です。

 

 正直なところ、編集部の方から企画書をご提案いただいたときに、錚々たる方々のお名前が並ぶ中に、果たして私に務まるだろうかという不安もチラリと脳裏に浮かばなかったわけではありませんが、思い切ってお引き受けしてみたことで同世代の茶人・歌人の方と、それぞれの立場から話をすることができ、個人的にはたいへん勉強になりましたし、また記事としても全体の一冊としてもとても良いものになり、雑誌に関わることができ嬉しくおもいます。

 

 ぜひ書店でお手にとっていただけましたら幸いです。

 

 鼎談をさせていただいたお二人は、茶人の榎本宗白さん、そして歌人の石川美南さん。葛飾区にある榎本さんのお稽古場に集って、午後いっぱい日が傾くまで語り合いました。


茶人の榎本宗白さん、歌人の石川美南さんとの鼎談
茶人の榎本宗白さん、歌人の石川美南さんとの鼎談

 (真ん中で写ってしまって恐縮です)

 

 私が事前に用意した煤竹の茶杓に、まずそれぞれに銘をつけ、榎本さんのお点前で薄茶をいただきながら、茶の湯の話、和歌の話、竹工芸や茶杓削りの仕事の話など、あれこれ語り合ったすえに、三人の時間から導かれた銘をつけました。

 

 そのやりとりについてはぜひ『なごみ』9月号のp.30からの本文をご覧ください。私は工芸家としての立場から、もっぱら素材や造形、工芸技術などの話に偏りがちのところ、お二人と同じ場にいることで、ふだんは眠っている感覚も引き出していただけたような気がします。

 

 榎本さん、石川さん、ありがとうございます。

 

 * * *

 

 今回の特集「茶杓の美しさとは 鑑賞の入り口」における、個別の記事(敬称略)は......

 

・「特別撮影 利休、織部、遠州の茶杓 茶杓の形に表れるそれぞれの美意識」(北村美術館 館長 木下收・matohu 堀畑裕之 関口真希子)

 

・「茶杓の基礎知識 名品で学ぶ五つの見どころ」(池田瓢阿)

 

・「竹が茶杓に変わる瞬間 削ってわかる造形美」(池田瓢阿)

 

・「|なごみ実験室|あの人の『銘』解釈 新作茶杓に銘をつける」(榎本宗白・石川美南・初田徹)

 

・「チャートでわかる茶杓の特徴と変遷」(池田泰輔)

 

・「千家十職の仕事 茶の湯にかなう茶杓を削る」(十四代 黒田正玄)

 

 また「松平不昧研究」の記事においても、不昧作共筒茶杓銘「柳緑花紅」や不昧作茶杓歌銘「袖ひちて」が取り上げられており、「茶箱が好き」の連載でも小さな茶籠に組まれた象牙の茶杓が見られます。


煤竹と茶杓について熱く語る竹工芸家のおじさん
煤竹と茶杓について熱く語る竹工芸家のおじさん

 竹工芸の道へ進んでよりおよそ16年。やがて20代の後半になって茶道に触れたことから茶杓を削るようになり、ようやく10年ほど。これまで茶杓を仕事の前面に出しては来ませんでしたが『なごみ』の特集では一昨年につづいて、ふたたび茶杓の記事でお声がけをいただき、たいへんありがたく、また茶杓の仕事にもいっそう力を注ぐ気持ちをあらたにしました。

 

 来月、9月には初めて茶杓を中心にして都内で個展を行います。個展のタイトルは『煤竹と茶杓』です。

 

 前回、今回と淡交社さんの『なごみ』との関わりをはじめ、日本橋三越での茶杓講座の開催、また『和樂』『月刊美術』などの雑誌でも少なからず茶杓の仕事を掲載いただいたりと、茶杓の仕事を求めていただく機会も増え、そろそろ新たな挑戦に踏み出す時がきたようにおもいます。

 

 『なごみ』編集部をはじめ、さまざまに企画にお声がけ下さいました皆様、また平素よりご注文や展示へのご来場などお支えくださいます皆様に、あらためてお礼申し上げます。ありがとうございます。

 

 

 個展は、9月14日(金)から16日(日)の三日間、西荻窪のSPACE YAUPONにて行います。三日間とも12時から19時まで在廊をいたします。(詳細は、こちらの記事をご覧ください)

 

 これまでの私の個展とは一味違った内容となり、今後の活動に向けてのあらたな一歩でもあります。町の空気も秋に変わるころ、9月14日からの個展『煤竹と茶杓』に、ぜひご来場ください。

 

 

個展『煤竹と茶杓』は9月14日(金)より三日間
個展『煤竹と茶杓』は9月14日(金)より三日間