竹籠の縁を巻くことは

 

 台風が行き過ぎました。湿気の残っているところに陽光が降り注いで、なかなかに蒸し暑い午後でした。

 

 竹籠の縁を仕上げる工程は、籠の完成が近いしるしでもあり、籠づくりの仕事、竹工芸のなかでは楽しいひとときです。

 

 縁の仕上げは、籠全体の完成度、佇まいや強度に大きく影響する部分でもありますので、楽しいといっても気をぬくことはできませんが、編みかけのものがキチンとした姿になるのは嬉しいものです。

 


竹籠の縁を細い籐で結びながら仕上げます
竹籠の縁を細い籐で結びながら仕上げます

 

 縁の仕上げの巻き方にはいろいろあって、もっとも簡便な方法はひたすらぐるぐる巻く方法。時間は短く済みますが、区切りがないだけ、巻きながらなんとなく頼りない気持ちにもなります。もちろん、そのやりかたが最良の場合にはそうするのですけれど。

 

 私が好きなのは、巻くたびに結び目をつくるやりかたで、一歩、また一歩と着実に進んでゆく感じが気持ちよいのです。実用の面でも、万が一、籐が切れた場合にも結び目を越えてほどけることがないので、そういった意味でも安心ができます。

 

 縁をつけずに編み終える方法もあります。籠を編みはじめたら、いつかは終えなければならないのですが、その終え方にもいろいろの形があって、形の種は無限だなとおもいます。