世田谷・生活工房の『鳥の巣がおしえてくれること』- 展覧会を観て

 

 世田谷区の生活工房で開催中の展覧会『鳥の巣がおしえてくれること』を観て来ました。絵本作家で鳥の巣研究家でもある、鈴木まもるさんの絵本の原画や収集された鳥の巣の実物を展示する展覧会です。

 

 鈴木さんのお考えでは、昔から人間は鳥の巣に触発されて、それを真似たりしながら物を作ってきた、と。たしかにそうだとおもいます。

 

 ひとくちに鳥の巣といっても、素材や形、場所、つくりかたなど千差万別で、自然の状態ではなかなか観察することが難しい巣を、間近にみることができる良い機会になりました。

 

 羊毛をフェルト状にしたてて巣の素材とする鳥もいて、そこからフェルトやセーターのアイデアを人間が得たのではないか、といった連想もされていました。

 

 かくいう、私自身も竹籠をつくる仕事のうえで、鳥にかぎらず、ネット、バスケット状の巣をつくる生き物の生態には興味を持っていて、実際にしばしば観察もしています。

 

 鳥や昆虫は意識をしないと見つけることが難しいですが、「いる」という気持ちで歩くと以外に身近に見つかるものです。


三軒茶屋のキャロットタワー内、生活工房にて
三軒茶屋のキャロットタワー内、生活工房にて

 鈴木さんの絵本や、その原画を眺めていて感じるのは、ほんとうに心から生き物が好きなのだなということ。

 

 描かれた野鳥を見ると、自然科学の資料として特徴をリアルに再現しながら描きつつも、その表情は少しだけ可愛らしく描いてあるように感じました。実際に可愛いのだとはおもいますが、ほんの少しだけ味付けをされているようにもおもいます。

 

 自身の好きな対象と、じっくり向き合っておこなう仕事は素敵ですね。

 

 展覧会『鳥の巣がおしえてくれること』は今月26日(日)まで。世田谷線、田園都市線の三軒茶屋駅に付属するキャロットタワーの「生活工房」で開催されています。

 

 

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【お知らせ】

 

9月14日(金)から16日(日)の三日間、西荻窪のSPACE YAUPONにて個展「煤竹と茶杓」を開催いたします。

 

詳細は、こちらの記事をご覧ください。

 

初めて茶杓を中心にしておこなう展示です。ぜひ、ご来場くださいませ。

 

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