彼岸に咲く花

 

 彼岸花が咲いています。

 

 ことしも秋は雨からはじまり、しばらくは秋雨がつづきそうです。そして台風もまだまだ。季節が狂っているという人もあり、狂い咲きの花もあります。

 

 それでも彼岸花は、いつものように彼岸に咲きます。狂っているのが当たり前の世界で、狂うことなく淡々と咲く花を見ると、この花がもっている禍々しさの由来するところは、その狂いのなさにこそあるのかもしれないと思います。


雨のあとの彼岸花
雨のあとの彼岸花

光のなかの彼岸花
光のなかの彼岸花

仏の手をおもわせる蕾の彼岸花
仏の手をおもわせる蕾の彼岸花

 秋雨に濡れた彼岸花の色艶は、妖しく恐ろしく、ぞっとするような何物かが宿っているよう。

 

 この赤い花が融けるように消えてしまって、乾いた風が吹きはじめると、あっという間に今年も終わりです。