茶杓随想|2018年11月27日

 

 「茶杓を削るときに、輪郭を鉛筆などで書きますか?」......ときどき尋ねられます。答えはいいえです。

 

 鉛筆などで竹に線を引くことはありません。

 

 まず、鉛筆で線を引いたとして、線で描いた輪郭の外側と内側、細い線の幅だけの差でも大きく印象が変わります。なまじ線など引いてしまうと、それにひっぱられて、かえって混乱してしまいます。私の場合には。

 

 線を引くよりも、およそのイメージをもった上でどんどん削ってゆく。そのうちに形はおのずと定まってきます。


荒抂げをした煤竹。ここから茶杓を削り出します|Fujifilm X-T20 & XF18-55mm
荒抂げをした煤竹。ここから茶杓を削り出します

 写真は煤竹を火の熱で枉げた状態です。枉げてしばらく放置すると、それで形が固まります。湿気や水気に近づけると元に戻ることがありますから、茶杓は洗うことができません。

 

 この時点では厚みも幅もあります。ここから、かなり削り込んでゆくことになります。

 

 つづく......

 

個展「茶杓を削る、籠を編む」は2018年12月8日より