黒竹(クロチク )のこと|竹工芸・竹細工の素材の話

 

 こんにちは。

 

 竹工芸・竹細工に用いられる主な素材の紹介、3回目です。マダケの白竹、マダケの煤竹について話しました。今回は「黒竹(クロチク)」について。

 

 黒竹はその名の通り、黒い竹です。紫竹とも呼ばれます。

 

 真竹(マダケ)の話をした際に、マダケが植物としての名前で「白竹」と「煤竹」は状態をあらわす呼び名だとお話ししました。黒竹(クロチク)はそのまま植物としての名前です。マダケとは異なり、クロチクの白竹や煤竹といった呼び方は基本的にはないと思っていただいて良いでしょう。

 

 ではクロチクの写真を。


黒竹の名の通り黒い表皮をもつ竹です
黒竹の名の通り黒い表皮をもつ竹です

 黒いですね。黒といっても、全面が真っ黒なわけではなくて、グレーからベージュのようなベースの色味の上に黒い模様が乗っているようなイメージです。写真の竹でも節の上と下とで色味が違うように、竹一本一本、一節ごとに色味の異なる変化に富んだ景色の竹です。

 

 真竹に比べると、節間はみじかく、節は低く、肉が薄くて繊維が細かいという特徴があります。どんなに成長しても真竹ほど太くはなりません。モウソウチクやマダケに比べれば小型の種類ですが、性質が素直で使いやすい竹です。割れやすいために、筒のまま使うことは少ない竹です。 

 

 クロチクは、割りやすく、材質がしなやかである特徴を生かして、竹籠の素材にしたり、細いものは茶筅の素材にも使われます(茶筅は消耗品ですから経年で割れても問題となりません)。

 

 マダケの白竹のような清涼感や、煤竹のような重厚な雰囲気はありませんが、独特の複雑な景色が魅力で、単一で用いるだけでなくほかの竹と合わせて用いても面白いものです。

 

 ここまで、3種類の竹についてご紹介しました。タケとササで言えば、タケの仲間ばかりでしたので、次はササ類のお話をしようと思います。