竹の開花現象を撮影しました(2019 トウチク・大名竹)

 

 たいへん稀に起こる竹の開花現象らしきものに遭遇し、その様子を撮影しました。前回の孟宗竹の話にひきつづき、今回も写真を中心にご覧いただきたいとおもいます。

 

 竹の開花周期は非常に長いことで知られておりますが、ことしは春以降、各種の竹の開花報告が相次いでいます。ニュースでは、しばしば「120年に1度 !?」といった見出しが付けられていますが、実際にはすべての種で正確な年数が判明しているわけではありません。むしろ、ほとんど分かっていないことのほうが多いと言って良いとおもいます。

 

 確かなことは、ごくごく稀にしか花を咲かせないということです。では写真を。


トウチク(大名竹)の開花らしきもの
トウチク(大名竹)の開花らしきもの

トウチク(大名竹)の開花(Fujifilm X-Pro2)
花粉の付いたおしべが、槍状の部分にまとわりついています

トウチク(大名竹)の開花(Fujifilm X-Pro2)
おしべは花糸のようなものでぶら下がっています

トウチク(大名竹)の開花(Fujifilm X-Pro2)
竹の花のおしべの大きさは......

トウチク(大名竹)の開花(Fujifilm X-Pro2)
おしべはマッチ棒の先よりも小さく華奢です

トウチク(大名竹)の開花(Fujifilm X-Pro2)
イネ科の植物らしい姿をしていますね

トウチク(大名竹)の開花(Fujifilm X-Pro2)
下がっているおしべと、まとわりつくおしべ

トウチク(大名竹)の開花(Fujifilm X-Pro2)
トウチクの開花と葉の様子

 農林水産省のウェブサイトに『竹のおはなし』という特集があります。竹の開花についても記載がありますので、そちらの『竹の花』というコラムから、一部を以下に引用します。

 

 「開花までの周期は長く、マダケではほぼ120年のサイクルといわれていますが、モウソウチクは67年目に開花したという事例が2つあるだけで、現状ではまだよく分かっていません」

 

 引用文に記されたモウソウチクの67年という年数については、竹の種の発芽から実際に年数を測った二つの事例が根拠になっているようですが、2回目の開花もまた67年後とは確かめられていませんので、これをもって断定はできないようです。そして他の多くの種類についてもまだまだ謎。

 

 竹は日本に生えているものだけでも数百種類に及び、自然の状態では藪のようなものですから、非常に開花周期が長いこともあって、正確な年数を把握するには時間がかかるのではないでしょうか。

 

 竹は花を咲かせると地上部がいったん枯れてしまいますが、竹林の本体ともいうべき地面の下に広がる地下茎からまた徐々に回復してくるようです。花を咲かせれば実がなるはずですが、結実して発芽する割合は低いようで、そういったことも含めて謎の多い植物ではあります。

 

 さて、竹の開花の周期について、細かな数字がどうであるかはさておき、たいへん稀な機会であることは確かですので、もしも竹の開花に出会うことができたら幸運なことと言えるでしょう。

 

 竹の開花については、資源となる地上の竹が枯れることから不吉と捉える向きもあるようですが、その反対に開花は稲作の豊年の前兆という説もあります。せっかくの貴重な自然現象ですから、ここはひとつ前向きに吉兆ととらえてみてはいかがでしょうか。

 

 私は昨年も同種の開花に遭遇し、今回が2度目です。ようやく一応の撮影をすることができました。じつにラッキーです。これからもきっと良いことがあるでしょう。