トウカエデの種、ドクダミの花

 

 ことしは6月7日に梅雨入りをして、曇りと雨の肌寒い日がしばらくつづきそうです。このところ東京の小さな自然を記録しておきたい気持ちがあり、身近なところで散歩ついでに写真を撮っています。きょうはふたつの植物の記録を。

 

 公園や街路に植えられたトウカエデが種をつけています。


トウカエデの大きな葉と、翼の形をした翼果
トウカエデの大きな葉と、翼の形をした翼果

 水かきのついたカモの足のような広い葉の下に、セミのような形をした果実がぶら下がっています。これを翼果と呼ぶそうで、木から離れた翼果はプロペラのように回転しながら落ちて、少しでも遠くへ楓の種を運ぼうとします。

 

 昆虫や鳥類、そして植物とが、異なる仲間ながらも、飛翔して自身の生命を運搬する共通の目的においては類似した形態をもつことは、物理の理屈で考えれば当たり前ながら、ふだんの生き方が異なるだけに不思議な印象があります。

 

 いまは薄緑色の果実は、これからだんだんと色づくことでしょう。この色に関しては昆虫や鳥とはすこし異なる季節の変化ですね。


日陰に群生するドクダミの白い花
日陰に群生するドクダミの白い花

 視線を日陰の地面に落とすと、ドクダミがびっしりと群生し、白い花を咲かせています。一輪、二輪では可憐に見えるものですが、百、二百と群れをなして独特の香りを伴ってくると、ドクダミという名前と釣り合う妖しさを漂わせます。

 

 長いこと更地になっている、住宅地の小さな空き地や、建物と建物の隙間の陰には、気がつくとびっしりとドクダミが生い茂っていることがよくあって、その繁殖力の旺盛さがよくわかります。いったん増えてしまうと、手で抜いて根絶することは難しいようです。

 

 少しならば嬉しいけれど、あまり増えると遠慮したくなるのは、ドクダミにかぎったことではありませんね。