展示のあとの菓子切り「ささのは」

 

 9月のふたつの展示を終えてのち一段落して、また日課のように煤竹の菓子切りを削っています。夏のあいだも日日こつこつと削りつづけていたものですが、季節が秋にかわっても菓子切りを削るという習慣はかわりません。


煤竹菓子切り「ささのは」削る前後の姿(竹工芸家 初田徹)
煤竹菓子切り「ささのは」 削る前後の姿

 菓子切りだけを一日中ずっと削りつづけるということはありません。数本を削ったら、なるべく削りを終えるようにしています。笹の葉が枝の先に数枚づつ開くように、すこしずつ「ささのは」は生まれます。

 

 写真の左の二本は煤竹を割り、選別をして下ごしらえをした段階です。この状態のものをまとめて削っておき、そこから数本ずつ菓子切りを削り出してゆきます。最後まで仕上げるときもありますし、八割がた仕上げたものをまとめておいて、あとで一気に仕上げることもあります。

 

 なるべく毎日つづけるのが良いですが、平行する仕事の都合によっては削らない日もあります。菓子切りを削るのは一種の鍛錬、修練のような意味合いもありますので、一日にまとめて削ったり、あるいは削らない日がつづいたり、いずれかに偏ることのないよう、一定のペースを保つのが良いと考えています。

 

 削りためた菓子切りは、いくつかのお店へ納品したり、つぎの展示の機会に並べたりします。いま削っている菓子切りは、もうじき吉祥寺のOUTBOUNDさんへ納品する予定です。

 

 菓子切りを日日削ることによって、いざ茶杓を削るとき、そのための準備を終えた状態を日日保つことができます。