籐と竹、補い合う関係。文化の日

 

 竹工芸の仕事では補助的な素材として籐を用いることもあります。籐にあって竹にはない性質、竹にあって籐にはない性質がそれぞれにあり、合わせて用いることで互いの不足を補うことができます。


籐は竹に比べてしなやかで柔らかい素材です(竹工芸家 初田徹 BLOG)
籐は竹に比べてしなやかで柔らかい素材です

 籐は竹よりもずっと柔らかな素材で、竹以上に折れにくい性質があります。そのかわりに、ピンと張りつめるような緊張感は籐にはありません。

 

 細く幅を整える、厚みを揃える、表皮を削り落とす、面取りをする、厚みをまた揃える、そして表裏を研磨し、布で磨く。

 

 竹籠づくりに用いる際の、基本的な下ごしらえの工程です。文字で記すと竹とおよそ同じようですが、実際の手や頭の感覚は異なります。

 

 籐は日本には自生しない植物です。東南アジアに竹と同じようにたくさんの品種が自生し、総称して籐として輸入されます。

 

 ひとつの籠のなかに、アジアの文化、日本の文化がまじりあい、歴史のうえに形が生まれます。きょうは文化の日。