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竹工芸の道、19年。20年目へ

 

 こんにちは。雨つづきの五月も残り一週間となりました。東京では一週間ぶりの晴天がひととき戻っています。

 

 私が竹工芸の道を歩みはじめてより、この五月で十九年の時間が過ぎました。あと一年で二十年。人生のほとんど半分に近い時間を、竹と共に過ごしていることに気づき、自分のことながら少し驚いています。

 

 私の仕事は一見すると一人でおこなう仕事のようですが、様々の形で仕事を支えてくださる協力者の方々、買い求めてくださるお客様、応援してくださる皆様があって、はじめて成り立ち、継続できるものです。お支えくださる皆様に御礼申し上げます。ありがとうございます。


仕事場で共に過ごしてきた竹たち
仕事場で共に過ごしてきた竹たち

 十九年目であった昨春からの一年は、全世界的な危機といってよい一年でした。そしてそれはまだ続いていますし、はっきりとした出口は見つかっていません。

 

 不幸中の幸いといってよいのか、自分自身の仕事に困難はありましたが、個人として危機的状況にまでは至らずに済みました。さまざまの意味で、一年前に想像していた未来と、いま現在の社会状況は異なっていますし、心境もまた大きく変化しました。

 

 この一年は、ともかくも目の前にある困難を乗り越えることに多くを費やしました。いまなお困難はありますが、そうした目先のことだけに気を取られていてよいのかという疑問が、私の中で大きく育っています。

 

 もう少し長い目線で、じっくりと物事を考え、そして取り組む時間が必要です。


早い梅雨が西から東京にも近づき、紫陽花が咲いています。
早い梅雨が西から東京にも近づき、紫陽花が咲いています。

 今年の予定について。梅雨が明けるであろう七月末まで展示を休みます。八月以降、いくつかの展示に参加予定です。

 

 また、9月5日(日)に日本橋三越本店のカルチャーサロンで茶杓づくりの講座を行う予定です。ご予約受付は6月5日(土)よりオンラインではじまります(今回は原則オンライン予約になるようです。まだ受付ページは公開されておりません)。今月中には詳細のお知らせができると思います。

 

→ 6/1 追記:三越カルチャーサロンの受付ページが公開されました

 

 こうした企画、催事への準備を進めながら、自主的に取り組みたいこと、学びたい物事に費やす時間をこれからの一年は多くとります。なかなか更新できないこのブログも、できればもう少し気楽に近況報告的に更新したい考えがあります(約束はできませんが)。

 

 一年後の二十周年、その先の十年、二十年の礎になるものを、少しでも積み上げるため、過ごし方を少し変えはじめている雨の季節です。